塩水区

塩水天主聖神堂

1955年に設立された塩水天主神聖堂(鹽水天主神聖堂)は、昔から旅行者の興味をそそるスポットでした。カトリックの教会であるはずなのに、廟のような建築様式だからです。外観が中国スタイルなだけでなく、内部も東西が入り混じったデザインで、その昔、キリスト信仰を広めるために、宣教師たちが試行錯誤したことが見て取れます。名画「最後の晩餐」さえも中華風にアレンジされ、食べ物は包子(肉まん)に、手には箸などの中華様式の食器を持っています。このように東西を融合させた大掛かりな改造を施したのはすべて、地域に溶け込み、より多くの人に新しい宗教観を受け入れてもらうためでした。西洋の宗教観が大きく広がった現在、当時の壁画はとても貴重なものと言えるでしょう。

塩水武廟

塩水武廟(鹽水武廟)は1715年に建てられました。主神には関聖帝君を祀ります。毎年旧暦1月15日の元宵節に行われる塩水蜂炮は、国内外から大勢の観光客が訪れる、台湾でもっとも過激な祭典です。元宵節の前日から非常に多くの人が塩水に集まり、当日には身動きが取れないような混雑となり、小さな町は大勢の参加者の熱気であふれます。塩水蜂炮の起源は、厄払いのため、関聖帝君が練り歩くものでしたが、今では台湾の元宵節を代表するイベントになっています。神輿が武廟から出発し、練り歩きが始まると、熱気はピークに達し、何万発というロケット花火が打ち出されます。その迫力満点の光景に刺激的な体験が好きな国内外の旅行者は大興奮。元宵節の塩水の夜は不夜城のようににぎわいます。一生に一度は訪れたい祭典です。