公園綠地

後壁区長安地域にある芙蓉埤はかつては林家宗廟の「風水池」でした。以前は産業廃土の堆積する池でしたが、地域住民による生態工学を用いた手法により美しい池となりました。現在では人工の浮島が作られ、水生植物が植えられ、水質浄化を再利用した湿地生態教育エリアとなっています。また、生態遊歩道が設けられ、両側にはこの地域特有山芙蓉やさまざまな原生植物が植えられています。

台湾八景の一つ「香洋春褥」
鄭氏政権時代に建設された大潭埤は、かつて「弼衣潭」と呼ばれ、かなり広大な面積の水田の灌漑に利用されていました。また、関廟区最大の貯水湖でもあり、静かな湖面に青空と白い雲が映り込み、その周辺では一面の青い稲穂が風に揺れ、風光明媚な風景が広がります。農家が田んぼで農作業に勤しむ光景と、美しい感動的な自然の風景が見られることから、清の時代には「香洋春褥」(風光明媚な春の田んぼの風景)として台湾八景の一つに名を連ねていました。
大潭埤旺莱公園
旺莱路に沿って大潭埤を抜けると、道路脇にひと際目立つ巨大なパイナップルが立っているのが見えます。これは大潭埤旺莱公園のランドマークにもなっている有名なアートオブジェで、関廟の3大名産「パイナップル、タケノコ、関廟麺」の一つから着想を得た作品です。園内は広く植えられた木々の緑に覆われ、歩きやすい快適な遊歩道や親子向けの遊具、シニア向けの運動器具なども整備されています。公園を散策しながら、貯水湖の周囲に沿ってすぐ目の前の風光明媚な風景を眺めることができ、絶好の散歩スポットであると同時に、大人から子どもまで家族全員でのお出かけにおすすめの場所でもあります。
夏休み限定の無料親水パーク

長勝営区は陸軍撤退後、基地内に貴重な訓練の物語と営区の建築物遺跡が残されました。最も特徴的なのが区内のグリーントンネルで、戦車を守るために成形された木々の形状は軍事的特徴を具えた風景となっています。本来の開発構想ではトンネルの生態を破壊する恐れがあったために、市政府は都市計画を変更し、ここを北台南で最も美しい林として保存することにしました。保存計画後の長勝営区グリーントンネルは、両側に並んだガジュマルによって形作られた並木道が非常に珍しいアーチ型のグリーントンネルになっています。

迎曦湖へ着く前に、ジェットコースターのレールのような巨大な黄色いリボンが空に立ち上る様子を目にすることができます。これは南科がここを訪れる人たちのために作った長さ400メートル、幅33メートル、高さ12メートルの超大型鉄骨構造のパブリックアート「舞彩迎賓」です。
迎曦湖が朝日を迎える東に面していることからこの名がつけられました。湖の周辺に設けられた展望台からはその眺めを楽しんだり、写真撮影を行ったりすることができます。黄色いリボンが流れるようなフォルムは工夫を凝らした構図での撮影意欲をかきたてられ、最高のアングルを求めてあちこち散策したくなるほどです。

安平水景公園内にある水景橋は見晴らしがよく、橋を歩きながら広々とした水景公園内の湖や港の景色を楽しむことができます。橋の一番高いところからは安平の景観が一望でき、有名な安平夕日はもちろんのこと、早朝でも夕方でもいつでも安平の無限に広がる美しい景色を堪能することができます。付近にある配管跡遺跡から、この場所はかつて塩運搬水路と安平港に通じていたことがわかり、安平の歴史と海運文化が密接な関係にあったことが証明されています。

「一府、二鹿、三艋舺、四月津」という言葉が、塩水(鹽水)の町のにぎわいをよく表しています。かつて台湾で4番目に数えられた塩水の町は、毎年旧暦の1月15日にあたる元宵節に大勢の旅行者であふれかえります。競い合うように前に進み、一万本を超えるロケット花火の洗礼を受けにいくのです。
2012年から始まった月津港ランタンフェスティバルによって、月津港親水公園の名は一躍有名になりました。ランタンフェスティバルの期間中は一万人以上の参観者が訪れ、旧正月期間の台湾の必見イベントになっています。
また、台南市政府観光旅遊局が予約を受け付けている「塩水月津港漫遊」という休日限定の散策ツアーでは、専門ガイドと一緒に町歩きが楽しめます。月津港そばの橋南老街を出発し、清朝時代の古い町並みや、日本統治時代の二階建て町家建築、バロック様式を模した建物などを見ながら歩きます。路地の古い建物から塩水の昔日の様子がうかがえ、まるで時空を超えたような気分を楽しむことができます。

台湾文学を愛する林明堃氏によって作られた散策路です。台湾の詩の故郷を作り、より多くの人に素晴らしい台湾の詩を知ってほしいという思いが込められています。『菅芒花』など90数作の馴染みある台湾の詩を書いて焼き上げた陶器がレンガの壁にはめ込まれています。
台湾詩路園区にはさまざまな花や木が植えられていて、四季を通して異なる花が目を楽しませてくれます。中でも人気があるのは木綿(キワタ)の花です。コガネノウゼン、ハスの花、タイワンモクゲンジ、シナレンギョウ、プルメリア、芙蓉、ローゼルなどもあり、どの季節も詩路の坂の上を花々が鮮やかな色で覆います。詩を敷き詰めた田んぼの小道が、周辺の花景色と相まって、美しい詩人の道を作り出しています。
多くの人がここで散歩やお茶を楽しみ、文学がもたらすさまざまな感情や野に咲く草花の香りを静かに満喫しています。ときどき、林明堃氏が台湾語で台湾の詩を詠み、台湾らしい趣を添えています。

関子嶺温泉区の上方に位置する嶺頂公園は、以前は1932年に日本人が建設したゴルフ場でした。何度かの変遷を経て、観光客に人気の公園になりました。嶺頂公園は、上品な美しさと静かな雰囲気がただよい、公園の木々や芝生はきれいに整えられています。深い緑と濃厚なモクセイの香りがただようモクセイ小道もあります。「關子嶺之戀」の楽譜のオブジェも、旅行者に大人気の撮影スポットです。関子嶺で温泉に浸かった後、夕風に吹かれて散歩をするなら、嶺頂公園がぴったりですよ。

関子嶺風景区は、白河区の東側に位置する台南の有名な観光スポットです。周囲を枕頭山、虎頭山、大凍山、鶏籠山などの山々に囲まれ、のんびりとした静かな風景が広がっています。風景区周辺の沿線には水火同源、火山碧雲寺、東山珈琲、温泉老街、閑雲橋、火王爺廟、嶺頂公園、宝泉橋、新旧好漢坂遊歩道などの休憩、観賞スポットがあり、いずれも関子嶺で必ず訪れるべき観光スポットです。

関子嶺温泉公園

関子嶺温泉は日本統治時代から有名になった、陽明山、北投、四重渓と並ぶ台湾四大温泉の名湯です。泉質は弱アルカリ性炭酸泉に属し、温度は約摂氏75度、温泉の色は灰黒色で、泉質に塩類と硫黄、さらに泥を多く含むため、入浴はできますが飲めません。温泉に浸かると全身リラックスし、肌がやわらかくなめらかになります。史誌の記録によると、関子嶺温泉は美顔美容、健康増進といった効果がある天然の泥温泉で、「天下一の霊泉」と称されています。

宝泉橋は関子嶺温泉の水源を訪れるために必ず通る吊り橋で、一周わずか10分程度の道のりです。泥温泉の水源には危険防止の柵が設置されており、中に入ることはできません。

台南の気候は温暖で、一年を通して春のような暖かさです。そのため、寒い季節に山を覆う紅葉を見るのは難しいですが、唯一、関子嶺の紅葉公園では見ることができます。標高が高い関係で、気温が十分低くなることで、紅葉樹は徐々に色付きます。12月下旬頃になると、山全体が赤や黄色に彩られたロマンチックな景観に包まれ、冬の関子嶺観光の必見スポットになっています。温泉に浸かった後、紅葉林をそぞろ歩けば、しっとりした風情が満喫できます。また近年は、公園に蜜源植物を植えるなど、チョウの生態環境の整備に力が入れられており、ルリマダラなど数多くのチョウが生息しています。冬にはカエデ、春夏にはチョウが目を楽しませてくれます。