在地藝文

菁寮天主堂

台1号線から菁寮に入ると、まず見えてくるのが特殊なデザインの建物です。プリツカー賞の受賞者であるゴットフリート・ベームが1966年に設計した教会、菁寮天主堂です。一面に広がる田園の中に銀色の建物がそびえ、面白いコントラストを作り出しています。 現在、天主堂内の参観は予約制になっています。教会内での撮影はできません。神聖な信仰の場ですので、マナーを守り、静かに拝観しましょう。

新安宮芸文センター

新安宮芸文センター(新安宮藝文中心)は北門区の鯤江里にあります。にぎやかな南鯤鯓代天府の近くにありますが、うら寂しさのただよう北門の昔ながらの漁村です。「東洋のピカソ」の異名を持つ洪通は、ここで世界の画壇を震わせる作品を創作していました。洪通の絵画作品はファンタジックな色使いで、色も、輪郭を取る筆法も当時においては珍しいスタイルでした。作品にはよく、象形文字や耳のない人物が描かれ、彼の作品の大きな特色になっています。洪通はいつも小さな平屋にこもり、脇目も振らず創作活動に没頭していました。かつて彼が暮らしていた家は今でも新安宮芸文センターの後方にあります。屋外には洪通の生前の写真が何枚も展示されており、中に入ってみると、彼がここで真剣に創作していた様子が目に浮かぶようです。現在、芸文センターでは洪通の絵画作品が数多く展示されています。この伝説の画家に興味をもったなら、ぜひ足を運んでみてください。

洪通旧宅アート村

北門区鯤江里は南鯤鯓代天府の近くにある小さな村です。地元では朱豆おじさんの名で親しまれた洪通は、50歳から絵を描き始めました。70年代の台湾に名を轟かせ、当時、世界の画壇にアマチュアブームを巻き起こしました。そのため、この地は「東洋のピカソの故郷」とも称されます。
現在、村には洪通の絵画作品が数多く残されており、船型の記念館(福慧壱号)が造られています。記念館の近く、崩れ落ちた赤レンガの壁には洪通の写真がいくつも展示されています。ここは、彼が晩年にアトリエ兼住居にしていた建物です。
物寂しく、静かな漁村、鯤江里の風景は、洪通のインスピレーションの源だったのかもしれません。北門を訪れるなら、ぜひ立ち寄りたいスポットです。台湾のピカソの故郷は、一度足を運んでみる価値がありますよ。

北門東隆宮

1673年頃、先人が台湾に渡来した際、航海の安全を願い、李府千歲の神像を船にのせました。無事にこの地に着き定住すると、三つの草ぶき屋根の祠を建て李府千歲神像を祀りました。その後1945年には、屏東東港東隆宮から温府千歲の分霊を迎え、庶民救済を祈りました。この時、東隆宮と改称され現在に至ります。三年に一度、迎王祭が催されています。現在廟内には木船と銅船の二艘の王船があり、どちらも一見の価値があります。廟のそばには王爺信仰文化館があり、さまざまな廟宇文化の収蔵品を鑑賞することができます。このほか、廟の前の木の下には牡蠣の天ぷらの屋台「秀碧蚵嗲」があります。ここへ来たらぜひ食べたい、ご当地グルメです。スッキリとした味わいの仙草茶やかき氷(四果冰)を合わせれば、台南の田舎ならではの味わいが楽しめます。これもまた、東隆宮の楽しみの一つと言えるでしょう。

北門ビジターセンター

北門ビジターセンター(北門遊客中心)は、北門洗滌塩工場(北門洗滌鹽工廠)の古い建築群のうち、西南側の倉庫群を改築して作られました。結婚写真撮影をコンセプトにした北門婚紗美地に合わせ、外壁には地元アーティスト「洪通」によるウォールアートが描かれているほか、結婚写真にぴったりなウォールアートやオブジェがたくさんあります。
また、ビジターセンター内中央にあるマッコウクジラの骨格標本は、各地での巡回展を終えて、ここに戻ってきた、館の宝です。床に描かれているのは、雲嘉南浜海国家風景区(雲嘉南濱海國家風景區)管理処の大きな地図です。区内の名所が一目瞭然で、旅の気分が味わえます。

北門銭来也雑貨店

当時大ヒットした台湾ドラマ「カエルになった王子」(原題:王子變青蛙)の中でヒロインの家のロケ地になったのが北門銭来也雑貨店(北門錢來也雜貨店)です。一時はファンがこぞって訪れました。もとは1952年に建てられた台塩(台鹽)の製塩工場の売店だった場所です。伝統的な切り妻屋根の平屋で、昔は製塩工場内の日用品販売店と児童センターになっていました。2001年に北門製塩工場が閉鎖され放置されていましたが、2003年にリノベーションされ、地域産業を象徴する建物として一新されました。壁には、地元で使われなくなった塩田の瓦の欠片や貝殻、カキの殻などがびっしりと埋められています。屋外の庭にもたくさんの貝殻や浮き玉などが飾られているため、別名「貝殻の家」という海洋風の名前でも親しまれています。北門を訪れるならぜひ足を運びたい撮影ポイントです。

東隆宮文化センター

東隆宮文化センター(東隆宮文化中心)には、王爺信仰文物館、宗教文物展示館、水滸英雄館、民間信仰研究館、禮俗文物館などがあり、バラエティーに富んだ所蔵品が展示されています。中でも王爺信仰文物館は、台湾で唯一、王爺信仰と刈香醮典をテーマにした展示館です。祭典で実際に使われる現物や写真、精巧な木の彫刻などを通して、王爺信仰文化を余すところなく紹介しています。 参観した後は、近くの蘆竹溝で、北門潟湖の美しい夕日を観賞すれば、旅の素敵な締めくくりになるでしょう。

南鯤鯓代天府

台南の人々にとって、300余年の歴史がある南鯤鯓代天府のイメージといえば、非常ににぎやかな廟の祭りで、信徒や観光客が数多く訪れます。主に李、池、吳、朱、范の5人の王爺を祀っており、5人の王爺と囝仔公の廟建立における土地の取り合いのエピソードは興味深いものがあります。2012年11月には、新たな歴史的エピソードが生まれました。廟の建立以来、信徒から寄贈された大小さまざまな金と廟が購入した金が合わせて10,802両になったのです。廟内の凌霄寶殿は総額約6億元を投じて作られた、世界最大の黄金の玉旨牌です。建立300余年の歴史の中で一番大きな出来事といえるでしょう。
毎年開催される平安塩祭(平安鹽祭)では、10月から11月にかけて一連のイベントが行われます。毎年デザインの異なる平安塩袋は、大勢の人が行列を作り、コレクションしている人気の記念品です。平安塩袋をもらったら、廟の前の広場に積まれている塩を入れて香炉にかざせば、魔除けのお守りになります。

学甲慈済宮

1661年に建立され、主神に保生大帝を祀る、学甲区最大の廟で、学甲地区の信仰の中心にもなっています。学甲市場の近くまで行くと壮観な慈済宮の牌楼が見えるでしょう。廟に祀られている主神像は、当年、鄭成功の部将陳一桂が海を渡る際に漳州の白礁村から携えてきたものです。この保生大帝神像は漳州白礁慈済宮が宋の時代に建てられた当初の三体の神像のうちの一つと言われていて、非常に貴重です。
毎年旧暦3月11日には学甲区でもっとも重要な上白礁謁祖祭典が行われます。将軍渓のほとりにある白礁亭で、遠く福建の祖廟、白礁慈済宮に向けて行われる儀式で、台南の重要な文化財になっています。このほか、慈済宮には、葉王交趾陶文化館もあります。台湾の有名な交趾陶芸師の葉王が1860〜1862 年にかけて慈済宮を修繕したため、200点あまりの葉王の交趾陶作品が所蔵されており、一見の価値があります。

林崑岡紀念館

漚汪は将軍区最大の集落です。日本統治時代以来、漚汪でもっとも有名な人は「竹篙山之神」林崑岡です。林崑岡(1832-1895)は武秀才の出で、1895年10月に日本軍が台南に迫った際、数千人の義勇軍を率いて対抗しました。最後は急水渓南側のほとりにある竹篙山で戦没しましたが、その武勇伝は語り継がれてきました。記念館は文衡殿の2階にあり、彼の生涯が詳しく紹介されています。空間は小さいものの、古い文物や写真、絵画や書などの作品が数多く展示されています。

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