在地藝文

林默娘公園

安平漁港に来ると、港の脇に堂々とそびえる林默娘の彫像が目に入るでしょう。台南版自由の女神さながらに毎日この地を行き来する船を見守っています。広々とした公園はこどもを連れて散歩をするのにぴったりで、周辺の芝生では、シャボン玉アーティストと遊んだり、凧揚げをしたりするこどもの姿がよく見られます。愛犬を遊ばせている人も多く、芝生の上を犬たちが嬉しそうに駆け回っています。
夜になると、月光が媽祖を優しく照らします。まるで優しい母のように、慈愛に満ちた瞳で、公園で運動する人々や夜風に吹かれながら夜景を楽しむ人々を見つめており、古都が温かい雰囲気に包まれます。

安平老街(延平老街)

台湾で最初に誕生した道といわれる安平老街は、300年以上前にオランダ人が安平に造った一本目の街道です。昔の街道は、人と手押し車が通れる程度のもので、道幅は広くはありませんでした。安平を訪れる旅行者の多くは必然的にこの古い街道を通ることになります。人であふれるにぎやかな様子が安平老街の常態。こうでなければ、安平老街らしくありません。道沿いにはさまざまな老舗が立ち並び、国内外からの旅行者が掘り出し物探しを楽しんでします。時々、顔を上げて建物を見てみると、屋根の上に風獅爺(シーサー)が置かれていたり、門楣に剣獅が飾られていたりして、安平老街散策がより楽しくなります。また、老街には安平各地につながる小道も数多くあります。小道の先にはそれぞれ異なる風景が待っています。茉莉巷(ジャスミン通り)、胭脂巷(頬紅通り)など、区域内には古い集落がいくつも残っています。静かな路地を歩いていると、まるで時間が遡ったようで、入り組んだ路地を探検しているような気分になります。安平老街に来たなら、路地に入ってみないともったいないですよ。

観夕平台

安平港国家歴史風景区にある観夕平台(觀夕平台)は、近年話題の景観スポットです。三角形の景観台や、両側に広がる防風林の緑あふれる景観が楽しめます。眼の前には青い海が広がり、午後にはよく家族連れが浜辺で凧揚げをしたり、数人でズボンの裾を捲って海に入ったりしています。夕暮れ時に刻一刻と変化する空に、多くの人が足を止めて見入っています。 観夕平台は通路の光源を控えめにしたデザインになっており、日中、海の景色が楽しめるだけでなく、夜には光害の少ない環境で空に輝く星々を観察することができます。流星群が見られる時期には多くの人が訪れる、人気の星空観賞スポットの一つです。

安平樹屋

德記洋行の後方に位置する樹屋は、もとは德記洋行の倉庫でした。19世紀末から日本統治時代初期にかけて建てられたもので、かつては「大日本塩業株式会社」出張所倉庫でもありました。現在の姿は日本人によって増築されたものです。 100年あまりの歳月を経て、倉庫の壁にはガジュマルの根が絡みついています。高くそびえる樹はまるで倉庫の屋根のようで、安平樹屋に珍しい外観と神秘的な雰囲気を作り出し、廃墟と大木が共生する不思議な光景を形成しています。大樹が絡みつくアンコールワットの「タ・プローム」さながらの景観です。 幹と幹の間に桟道が整備されており、樹冠まで登ることができます。樹冠ではリスや鳥が戯れ、豊かな生態系を感じさせます。歩き疲れたら園内の樹屋咖啡で一休みするのがおすすめです。アイスクリームを食べて涼んだら、また安平の美を探しに出発しましょう。

安平鄉土文化館

安平鄉土文化館は安平区役所が管理しています。館内は主に「文物展示区」と「校史展示区」に分かれていて、安平の教育文化をテーマに安平教育大事紀、安平教育文物、西門小学校史などの展示が行われています。定期的に展示テーマは更新されています。ガイドサービスや団体予約も受け付けており、郷土文化教育のためのスペースも提供しています。休日には、学校の芸術文化課程と地域の特色を合わせた芸術文化公演や文化推進活動が定期的に開催されています。安平の教育文化を知るには最適の場所です。

朱玖瑩紀念館

德記洋行のそばにある朱玖瑩故居は、もとは台塩(台鹽)の宿舎でした。元財政部塩務総局局長の朱玖瑩氏が、縁あってこの地に定住したことから、婚姻が末長く続くという意味の「姻緣久定」の発音をもじった「因鹽玖定」という名でも親しまれています。建物の中には朱玖瑩氏の現代顔体書法作品が展示されています。書家として数多くの作品を残し、晩年は安平に腰を落ち着け、自ら安平老人を名乗りました。現在、故居は書の展示館として整備されています。特に注目を集めているのは、壁一面に顔体心経が書かれた作品です。心経が書かれた壁の横には窓があり、午後は一番美しい時間帯です。斜めに差し込む光がちょうど壁を照らし、明暗と白黒が入り混じる光景を眺めていると心が落ち着きます。

安平港国家歴史風景区

歴史が刻まれた古都安平は、戦火を経て残った城壁と古城、貿易の中継地の河と海の港、そして人々が暮らす街並みの痕跡が、黙々とその時代の繁栄を育んできました。屋根葺きの赤レンガは安平のイメージカラーで、古跡とレトロな街並みを生み出しています。また漁村の面影を残し、水と縁が深く、港に接する自然公園、運河の遊覧船、呼び込みの声があふれる魚市場なども見られます。

海を見守る林黙娘公園

安平漁港傍、公園の花壇の中央に長く白い服の袖が垂れ下がった林黙娘の像が佇み、港のかがり火漁船が無事に帰るよう、慈悲深い表情で安平港を見下ろしています。またこの緑の大地に生きる人々が左手にペットを連れ、右手にはタコ糸を繋いで前へ走る様子、風を受けて色とりどりに舞う夢を見守っています。

大魚の祝福、港浜歴史公園

港浜歴史公園と林黙娘公園はつながっており、大人や子供が安平港の岸辺で元気に遊ぶ姿が見られます。夜のとばりが下りると、港浜歴史公園のライトと沢山の人が、全長23メートルのクジラに集まります。曲線を描く真っ白の腹部、鮮やかな藍色の三角の網状の背中、欄干が並んだひげ、さらに口の中に入った先には448枚の色とりどりのステンドグラスを集めてできた台湾島など、この土地に対する敬意を表してます。
深夜の漁師たち、安平魚市場

運河博物館(旧台南運河安平税関)

1926年に完成した安平税関は、昔、商船が安平に出入りし、停泊して関税を支払った場所です。現在安平に入ると、運河のそばの大木の下にあるこの美しい赤レンガの日本式建築が印象的に感じられるでしょう。2003年に正式に市の指定古跡に加えられました。周辺には河の景観に合わせたオブジェが設置され、現代アートと歴史建築が融合する景観を作り出していて、多くの若者が訪れ、インスタグラムに写真を載せています。また、アート展示がよく行われているほか、建物内には安平運河の古い写真やビデオが多く展示されています。当時使用されていた設備なども残されており、小さな歴史美術館のようです。

安平蚵灰窯文化館

蚵灰窯は昔、安平地区の重要な建材製造の施設でした。現在、台湾に現存する唯一の牡蠣殻灰の窯です。17世紀から牡蠣殻灰は海で生計を立てる安平の人々になくてはならない造船材料の一つでした。その後、砂糖水や、もち米を煮た上澄み汁を加えて、れんがをつなぎ合わせるのに使用されました。蚵灰窯に入ると、アイギョクシの蔓に覆われた赤れんがの壁が見えます。直径約4メートル、高さ約2メートルの非常に大きな窯で、壁は一番薄い部分でも約1メートルの厚みがあります。一見の価値がある焼窯建築です。
文化館では牡蠣の成長過程や生態、牡蠣殻灰の作り方、使い方が紹介されており、当時の技術を詳しく知ることができます。

台南文化創意産業園区

台南駅を出て右へ曲がると、青空の下に映える赤く美しい建物が見えます。後方には高々とそびえるシャングリラホテル(香格里拉飯店)があり、台南の新旧が入り混じる代表的な景観です。もとは台湾総督府専売局台南支局台南出張所だったところですが、台南文化創意産業園区として整備され、厳かな歴史的建築が観光やレジャーにぴったりの場所に変身しました。出張所本体は古めかしさただよう展覧会場になっていて、さまざまな展示が行われています。また、産業と芸術文化の担い手をつなぐプラットホームの役割もあります。不定期に開催される各種テーマの講座には、多くの親子連れが参加し、園内で汽車を見ながらお菓子を食べたり、手作り教室に参加したりして、親子の時間を楽しんでいます。生活の美学やロハスな生活を体験するには絶好のスポットです。

×
×
【New Balance】 NB 復古運動鞋