自然景觀

国際的な湿地で、曽文渓が海に流れ込む位置にあります。北は頂頭額砂洲の国聖灯台(七股灯台)、南堤堤防、七股海埔堤防、南は曽文渓南岸の青草崙堤防、東は省道台17線(国姓大橋)を境界とし、西側海域の等深線6メートルの地点までの総面積は3,218ヘクタールとなっています。

曽文渓は阿里山脈に源を発し、主な支流には後堀渓、菜寮渓、官田渓があり、流域面積は1,176平方メートル、幹川流路延長は約138キロメートルとなっています。台湾西南部の曽文渓口に位置し、上流から栄養豊富な塩が運ばれてくるため、さまざまな生物群集の生息地となっています。毎年10月になると、クロツラヘラサギが韓国などから越冬にやってきます。

臨海砂洲は七股内海の中ほどにある防壁で、台湾西部の河川の土砂が台湾海峡の波に運ばれて長い月日をかけて堆積し、徐々に海面から姿を表した細長い砂洲です。

台南市の海沿いの河川には大量の土砂堆積物が運ばれてくることからマングローブの生育に最適な環境となっています。この地域でヒルギダマシという樹種が主で、マングローブ林には魚、エビ、貝類の豊かな生態系があることからシラサギ、ゴイサギなどが多く集まり、毎年冬になると、クロツラヘラサギもここを訪れます。
 
クロツラヘラサギは総個体数は3000羽以下の世界的絶滅危惧種です。現在、台江地区は世界最大のクロツラヘラサギの越冬地で、近年における冬季の最大個体数は1000羽以上となっています。春に北に帰る前に、食べ物を探し求めて道沿いの水位が下がった使われていない養魚場に現れることがあります。夜行性で、昼間は他者からの干渉を受けにくい広々とした海岸の浅瀬や養魚池で集団で休息をとります。飛行中は首がまっすぐに伸び、その優雅な姿から「黒面のダンサー」と呼ばれています。捕食の際には小さなグループを数多く形成し、わずかに開いたくちばしを水中に差し入れ、左右に動かしてエサとなる小魚やエビなどを探します。
 

龍船窩は龍船山中腹にある平坦な地域です。龍船山は海抜約351メートルで、龍船山の山頂の窪地が龍船(ドラゴンボート)に似ていることから龍船窩の名が付きました。静かな田舎の村で現在ここで生活しているのはわずか30世帯となっています。標高が高く見晴らしがよいため、多くの観光客が登山に訪れるとともに、流星群が見られる人気スポットでもあります。また、ここは二寮以外の低海抜での絶好の日の出鑑賞ポイントとなっています。
近くの静かな村にある紫竹寺の前には信徒の寄付で建造された大型船「龍船号」があります。内部には旧式電話、蓑、唐箕、せいろなどの昔の道具が展示されています。その他に清朝時代の県界碑、羅漢内門碑があり、月日の流れとともに刻まれた文字を読み取ることはできなくなりましたが、そこから歴史を垣間見ることができます。寺の後ろにある樹齢100年のソテツ、レンガ造りの家屋で日に照らされた竜眼の庭、門に薪が積み上げられた民家が古き良き時代の農村を彷彿とさせます。隣接する「五間登山道」は五間地区を通る市道182号で、登山者やサイクリストが頻繁に訪れる登山道です。道沿いの景色は美しく、体力に自信のある旅行者の散策に適しています。

蘆竹溝漁港は北門区の隠れた観光スポットで、将軍渓を臨み、青山港と新北港の2つの砂洲に面しています。港の内海は澄んだ海水と穏やかな波で新鮮な牡蠣の産地となっています。整然と並んだ牡蠣棚が静かな水面に映り、海岸に高く積まれた白い牡蠣殻はまるで白い塩の浜辺のようで、目を凝らして見ないとその中で生息する白鷺を見つけるのが難しいほどです。小さな筏が牡蠣棚でいっぱいの水上を忙しく行き来し、空にはいくばくかの白い雲が流れ、この海辺の町では時間がゆっくりと過ぎていきます。

白河区の洪氏渓洲集落にある滝のようなデンドロビウムは、台塩を退職した地元住民、呉如成さんによって植えられたものです。自宅の古い竜眼の木に植えつけられたデンドロビウムは、多くの株が一緒に植えられているため、4月のデンドロビウムのシーズンを迎えると一斉に開花し、満開の花々が滝のようにしだれる様子は壮観です。

1977年に台塩によって青鯤鯓砂洲と内海を埋め立てて作られた、台湾で最も新しい塩田です。これまでの伝統を打破し、海へ向かって放射状に広がる扇形の形状で、扇の骨となる部分は給水溝、排水溝、鹹水溝、道路となっており、それにより分割された区画が塩田となります。塩を集める結晶池は宿舎近くに位置し、作業もしやすくなっています。七股塩場の閉業により台湾塩業の天日製塩も終わりを迎えました。扇形の塩田は次第に荒廃していきましたが、近年の空撮人気により、扇形塩田の美しさが再び人々の目に触れることとなりました。

落羽松の秋冬の紅葉によるロマンチックな光景が、近年ネットユーザーの間で話題になっています。六甲林鳳菁埔埤周辺には1000本もの落羽松からなる森林があり、台南の季節限定のロマンチックな光景となっています。六甲落羽松林は省道台1線沿いにあります。静かな菁埔埤が落羽松により美しくロマンあふれる様子となり、水辺を取り囲む遊歩道に沿って整然と並んだ落羽松は、どこまでも続いていくように思われます。油菜の花畑が菁埔埤の景色に彩りを添え、特に湖面に映る落羽松や、林から差し込む朝日、早朝の霧にかすむ林はまるで異国の地にいるような非常に魅力的な光景です。

安平はさまざまな古跡建築に加え、マリーナシティとしての美しさをクルーズで楽しむこともでき、安億橋から遊憩碼頭までを遊覧船で巡ることができます。遊覧船は往復1時間のコースとなっており、ガイドによる勇壮な徳陽艦、台湾成功号、一般的な漁船、豪華な100万台湾元クラスのクルーザーといったさまざまな船舶についての紹介を聞くことができるほか、林黙娘公園、近年人気の夕遊出張所、海景橋、漁光橋といった観光スポットを遊覧船から目にすることができ、安平港の魅力的な景観を存分にお楽しみいただけます。

南部の陽名山擎天崗は新化木架山と呼ばれ、未だ開発の手のおよんでいない荒涼とした秘境です。ある角度から見た景色がWindows内蔵のデスクトップ背景の草原と非常に似ていることから、インターネットによって台南の秘境が広まりました。木架山大草原は遠くわかりにくい場所にあり、普段は国軍の射撃訓練場となっているため、休日に訪れることをお勧めします。ススキが生い茂り、夏には緑一面の大草原となり、冬には枯れ落ちた褐色となります。荒涼とした雰囲気は秋冬の物悲しい美しさを感じさせ、風に舞うススキの美しい景色は多くのカメラ愛好家の撮影意欲をかきたてる場所となっています。