自然景觀

水火同源

関子嶺といえば熱い泥温泉が有名ですが、関子嶺に祀られている火王爺も地元の主な信仰として知られています。温泉の関係で、多くの名所は火に関連しています。中でも長い歴史を経ても色あせない有名なスポットが水火同源で、水火洞とも呼ばれます。火が水中から燃え上がる奇景は300年以上、多くの人々を魅了し続けています。
この奇景は1701年に白河大仙寺の参徹禅師が見つけ、当時は火の勢いが旺盛で火柱ができていたそうです。1964年に発生した白河大地震の後、火力は弱まりましたが、依然火が消えることはありません。
地方の伝説は非常に興味深いものです。関子嶺がある枕頭山はまたの名を麒麟山といい、水火同源は麒麟が吐き出した炎だという、想像力あふれる神話や伝説が水火同源をより神秘的にしています。現在は商店街から水火同源へ歩いていくと、彫刻家、楊英風による台南精神を象徴する大型彫刻作品が刻まれた壁を見ることができ、アートの息吹が感じられます。

嶺頂公園

関子嶺温泉区の上方に位置する嶺頂公園は、以前は1932年に日本人が建設したゴルフ場でした。何度かの変遷を経て、観光客に人気の公園になりました。嶺頂公園は、上品な美しさと静かな雰囲気がただよい、公園の木々や芝生はきれいに整えられています。深い緑と濃厚なモクセイの香りがただようモクセイ小道もあります。「關子嶺之戀」の楽譜のオブジェも、旅行者に大人気の撮影スポットです。関子嶺で温泉に浸かった後、夕風に吹かれて散歩をするなら、嶺頂公園がぴったりですよ。

関子嶺温泉風景区

関子嶺風景区は、白河区の東側に位置する台南の有名な観光スポットです。周囲を枕頭山、虎頭山、大凍山、鶏籠山などの山々に囲まれ、のんびりとした静かな風景が広がっています。風景区周辺の沿線には水火同源、火山碧雲寺、東山珈琲、温泉老街、閑雲橋、火王爺廟、嶺頂公園、宝泉橋、新旧好漢坂遊歩道などの休憩、観賞スポットがあり、いずれも関子嶺で必ず訪れるべき観光スポットです。

関子嶺温泉公園

関子嶺温泉は日本統治時代から有名になった、陽明山、北投、四重渓と並ぶ台湾四大温泉の名湯です。泉質は弱アルカリ性炭酸泉に属し、温度は約摂氏75度、温泉の色は灰黒色で、泉質に塩類と硫黄、さらに泥を多く含むため、入浴はできますが飲めません。温泉に浸かると全身リラックスし、肌がやわらかくなめらかになります。史誌の記録によると、関子嶺温泉は美顔美容、健康増進といった効果がある天然の泥温泉で、「天下一の霊泉」と称されています。

宝泉橋は関子嶺温泉の水源を訪れるために必ず通る吊り橋で、一周わずか10分程度の道のりです。泥温泉の水源には危険防止の柵が設置されており、中に入ることはできません。

新、旧好漢坡歩道

日本統治時代、兵士らは療養のためによく関子嶺温泉を訪れ、体力と気力を回復すると、勾配の急な山の階段を上り下りして体を鍛えたと言われています。旧関嶺小学校(關嶺國小)の下方にある好漢坡はそのために作られたもので、階段は300段あまり。傾斜がきついため、当時は登りきれたら「好漢」と言われていたので、この名前がつけられました。後に、道路を広げたため、階段は少ししか残されていません。そのため、市政府は温泉公園に新たに新好漢坡を作りました。段数はかつての好漢坡に引けを取らず、同じく登りがいのある階段になっています。さらに、安全性や眺望、森林景観なども考慮されており、今では関子嶺の必見スポットになっています。好漢坡を登った後は、熱い泥温泉に浸かれば、あっという間に疲れが取れますよ。良い運動になり、健康的な旅が楽しめます。

紅葉公園

台南の気候は温暖で、一年を通して春のような暖かさです。そのため、寒い季節に山を覆う紅葉を見るのは難しいですが、唯一、関子嶺の紅葉公園では見ることができます。標高が高い関係で、気温が十分低くなることで、紅葉樹は徐々に色付きます。12月下旬頃になると、山全体が赤や黄色に彩られたロマンチックな景観に包まれ、冬の関子嶺観光の必見スポットになっています。温泉に浸かった後、紅葉林をそぞろ歩けば、しっとりした風情が満喫できます。また近年は、公園に蜜源植物を植えるなど、チョウの生態環境の整備に力が入れられており、ルリマダラなど数多くのチョウが生息しています。冬にはカエデ、春夏にはチョウが目を楽しませてくれます。

小南海風景区

湖畔に南海観世音菩薩を祀った普陀禅寺があることから、この湖は「小南海」と名付けられました。小南海にかかる吊り橋は寺と生態公園をつなぎ、全長約5キロメートルのハイキング及びサイクリングが楽しめる湖周回コースを形成しています。両側に木々が生い茂るコースは、夏でも涼しく、森や水の自然循環で空気が浄化され、まさに南海の浄土のようです。また、ハスの開花期には、辺り一面にハスの花が咲き誇ります。ハスの名所で知られる白河の人気観賞スポットの一つです。さらに近年はレンタサイクル「T-BIKE」のステーションが設置され、予てから人気のあったサイクリングロードは一段と注目を集めています。小南海の外周にもサイクリングロードが整備されていて、白河のハス、林初埤のキワタ、烏樹林など、周辺スポットをつなぐサイクリングロードは、エコな自転車旅のブームを起こしています。運動もゆったりとした休暇も楽しめるレジャースポットです。

竹門緑のトンネル

白河では初々しいハスの花だけでなく、緑あふれる水田やまっすぐに伸びる道路など、清々しい景観が楽しめます。中でも人気が高いのは、南90号線にある竹門緑のトンネル(竹門綠色隧道)です。道の両脇には、日本統治時代に植えられたマンゴーの並木が地平線を覆います。トンネルのような道を通ると、夏は涼しく、一面の緑に心が癒されます。白河でサイクリングを楽しむ旅行者の必見スポットになっています。

林初埤キワタの花道

毎年春になると、多くのメディアがこぞって紹介する有名なキワタ並木です。明るいオレンジ色のキワタの花が道沿いに続く光景は、とても目を引き、世界の美しい並木道15選にも選ばれています。

キワタの花道を歩いていると、時々おもしろい”サプライズ”が起きます。それは、落下するキワタの花爆弾です。硬くはありませんが、頭に命中すると少し痛いので、無事に通り抜けられたらラッキーと言えるでしょう!キワタの花道は二台の車が通れる幅しかないので、車を停めて観賞するのはやめましょう。このような景観の中では、農業用車に通行の権利を譲る方が絵になりますね。

井仔脚瓦盤塩田

「井仔脚瓦盤塩田」(井仔腳瓦盤鹽田)は北門に初めて作られた塩田であり、現存する最古の瓦盤塩田です。瓦のかけらがモザイクアートのようになっています。人件費がかかり過ぎることから、338年間続いた天日干し塩業は2002年に終わりを告げ、この地に広がっていた塩田は一時期風化していました。 その後、塩業文化を継承するため、塩田を復活させ、現在は台南海浜のもっとも特色あるスポットになっています。大勢の人が訪れる人気のイベントです。 夕日が瓦盤塩田に差すと、空の美しい景色が反映します。北門潟湖の水平線や雲の景観と合わせ、風景の美しい塩田周辺は、いつも三脚を構えてシャッターチャンスを狙う写真愛好家でいっぱいで、旅行者も後を絶ちません。住民たちの生活の思い出が蘇っただけでなく、旅行者が塩の天日干しや、天秤棒担ぎ、収穫を楽しめるようになっています。毎日異なる表情を見せる井仔脚塩田の夕日は、台南の海辺に来たら見逃せません。

北門潟湖

北門潟湖は台湾でもっとも美しい夕日が見られる井仔腳塩田(井仔腳鹽田)の近くにあり、夕暮れ時には、いつも多くの人が訪れています。旅行者は塩の山を作ったり、天秤棒を担いだりする塩田体験ができ、百年の歴史ある瓦の欠片の冷たさが、足の裏から全身に広がっていくのを体感することができます。年末になると、塩田では有名な一年最後の夕日観賞イベントが行われます。
夕日に照らされた潟湖では、小舟を漕ぐ牡蠣養殖業者の姿が見られます。まるで絵を描くように銀色の水面に一本の弧を描いています。引き潮時には、一面に牡蠣の養殖棚が現れ、北門潟湖独特の景観が楽しめます。潟湖に沿った堤防を自転車で走れば、海岸の風景を満喫できますよ。秋になると、北門潟湖にはインドアジサシが飛来します。四季を通してさまざまな景観が堪能できます。