1622年にオランダによって建設された「奧倫治城(オラニエ城)」は、1640年に完成し、「熱蘭遮城(ゼーランディア城)」と改名されました。城は内城と外城に分けられ、内城は四角形をしており、ともに3階構造で、地下部分は倉庫として使用され、地上部分は2階建てとなっていました。上層の四つの角には稜堡が、2つの角の中間には北、東、南の3つの門があり、北門の扁額には「'CASTEEL ZEELDIA GEBOUWED ANNO 1634(ゼーランディア城建設1634年)」と刻まれていました。また、下層の4つの角にも稜堡があり、土台の各辺の中央部には半円堡が設けられ、その中央部分にそれぞれ井戸がありました。
北側には小門と階段があり、地下室の弾薬庫へ降りることができました。上下2層には雉堞(城の姫垣)が数多く設けられ、張り出した稜堡には見張り塔があり、稜堡はそれぞれ5つの大砲を備えた砲塔として使用されていました。城壁の建造にはもち米の汁、砂糖水、砂、牡蠣殻を混ぜたものが使用されていました。現存する城壁跡、半円形稜堡跡の中でも安平古堡は最大の規模を誇っています。