在地藝文

熱蘭遮城博物館(熱蘭遮城博物館)

元は1882年に建設された安平税務司公館で、日本統治時代には税関クラブとして使用され、後に台南資料館となりました。終戦後は安平区役場として使用されていました。その後、著名なビジネスマンである邱永漢氏から台南市政府にコレクションが寄贈されたことから「台南市立邱永漢民芸館」となり、現在は熱蘭遮城博物館として使用されています。内部には「状況再現」、「難攻不落」、「役所の歴史」、「小さな物語」の4つの展示コーナーがあり、博物館の前方にはオランダ東インド会社のVOCロゴが今なお残されています。

台南サイエンスパーク

台南サイエンスパーク(台南科學園區)は、南台湾の重要なハイテクパークです。自然生態との共存をコンセプトに、樹木も芝生も多く、パーク内には緑があふれています。また、生態豊かな遊水地も整備されているほか、独特の民族スタイルが感じられるシラヤ広場(西拉雅廣場)には、たくさんのオブジェが置かれています。さらに生態保護区もあり、まるで広く美しい公園を擁する自然の芸術館のようです。 現在、サイエンスパーク内には道爺湖、霞客湖、迎曦湖の三つの生態湖があり、湖畔を散歩する旅行者も少なくありません。湖畔では餌を探す鳥の群れが観察できるほか、それぞれの地形に合わせて作られた景観デザインも楽しめます。 シラヤ大道(西拉雅大道)にある斜張橋のような歩道橋と、そのそばにある入り口のパブリックアートも人気があります。迎曦湖の湖畔にある巨大な龍のオブジェと、南科管理局前にある台湾犬をモチーフにした、いくつものかわいいインスタレーションは、改まった雰囲気の南科管理局の建物に明るく活発な印象を与えており、人気の撮影スポットになっています。

南瀛科学教育館

天気の良い日に星を見るなら、山や海へ行くことでしょう。しかし、実はそんなに遠くへ行かなくても、台南の大内区にある南瀛天文教育園区なら天文観測館、天文展示館、天文星象館があり、星を楽しむことができます。ここには全国の平地では一番大きい口径76センチの天体望遠鏡があります。 展示館はこどもたちが大好きな場所で、特に人気があるのは、「宇宙飛行動力体験エリア」です。スペースシャトルでは一回7分半の飛行が楽しめ、大満足できます。ぜひ一度体験してみてください。星象館はハッブル宇宙望遠鏡をテーマの主軸にした展示が行われています。館内には3D星空シアターもあります。3Dメガネをつけて宇宙の旅に出かけましょう。 日中の天文台では、周囲に月世界地形の丘が見え、天気が良い日には視野が良く美しい景観が楽しめます。夜には照明が加わり、ロマンチックな雰囲気を醸します。親子で楽しめるだけでなく、デートにもぴったりのスポットです。

善化製糖工場

善化製糖工場(善化糖廠)は、そばに緑の木々が整然と立ち並び、写真が好きな人や結婚写真を撮影するカップルに人気のスポットです。しかし、風景よりも人々を惹きつけてやまないのは、甘く香り豊かなアイスキャンディーです。善化製糖工場にただようサトウキビの甘い香りは、1905年の設立から今に至るまで人々の懐かしい思い出になっています。現在製糖工場では、製糖は行われていませんが、アイスは販売されていて、多くの人が買い求めにやってきます。9種類のアイスクリームと13種類のアイスキャンディーのほか、善化製糖工場特製の紅茶もあります。夏になるといつでも大勢の人がここで冷たい甘味を楽しんでいます。

塩水橋南老街

橋南老街(古い町並み)に来ると、聞き覚えのある音が聞こえてきます。それは老街の泉利打鐵舖(刃物店)から百年来毎日響いてくる音です。塩水で最初につくられた街道の橋南老街は月津港が堆積物によって機能しなくなると徐々に衰退していきました。数百年前、商人が集まった港のにぎわいはもう見られませんが、整然と並んだ町家建築が今でも往年を物語っています。橋南歴史文物館(橋南歷史文物館)で、この地の歴史に触れたり、橋南咖啡館でゆっくりと当時に思いを馳せたりするのもいいでしょう。
早い時期に老街に建てられた北帝殿は、薬籤が有名な玄天上帝を祀ったもので、今も参拝者が絶えません。老街附近を散策するなら、近くの點心城で鹽水意麵(塩水意麺)や豬頭飯(豚骨スープで炊いたご飯)、豆簽羹(大豆麺入りとろみスープ)を食べるのもおすすめです。お腹がいっぱいになったら、銀鋒冰菓室で、紅豆牛奶冰(あずき入りミルクかき氷)や隠れメニューの西瓜檸檬汁(スイカレモンジュース)を仕上げのデザートにするのが、玩橋南老街の最高の遊び方です。

塩水武廟

塩水武廟(鹽水武廟)は1715年に建てられました。主神には関聖帝君を祀ります。毎年旧暦1月15日の元宵節に行われる塩水蜂炮は、国内外から大勢の観光客が訪れる、台湾でもっとも過激な祭典です。元宵節の前日から非常に多くの人が塩水に集まり、当日には身動きが取れないような混雑となり、小さな町は大勢の参加者の熱気であふれます。塩水蜂炮の起源は、厄払いのため、関聖帝君が練り歩くものでしたが、今では台湾の元宵節を代表するイベントになっています。神輿が武廟から出発し、練り歩きが始まると、熱気はピークに達し、何万発というロケット花火が打ち出されます。その迫力満点の光景に刺激的な体験が好きな国内外の旅行者は大興奮。元宵節の塩水の夜は不夜城のようににぎわいます。一生に一度は訪れたい祭典です。

八角楼

八角楼(八角樓)は1847年に建てられた木造の邸宅です。当時塩水月津港は商船が頻繁に往来し、街道には商人が行き交い、非常ににぎわっていました。
糖商人として富を築いた葉家が、中国大陸の職人を呼び寄せて建てさせたもので、建材はすべて中国から輸入した福州杉とレンガを使用しています。当時は、大豪邸と言われていました。
後に乙未戦争が勃発し、日本軍が上陸すると、伏見宮貞愛親王が八角楼を休憩及び指揮拠点としました。今でも庭に、「伏見宮貞愛親王御遺跡鹽水港御設營所」と書かれた石碑が残されています。第二次世界大戦が起き、八角楼は市街整備や連合軍の爆撃を受け、一部が取り壊されました。戦後、八角楼は葉家に返還されています。

台湾詩路

台湾文学を愛する林明堃氏によって作られた散策路です。台湾の詩の故郷を作り、より多くの人に素晴らしい台湾の詩を知ってほしいという思いが込められています。『菅芒花』など90数作の馴染みある台湾の詩を書いて焼き上げた陶器がレンガの壁にはめ込まれています。
台湾詩路園区にはさまざまな花や木が植えられていて、四季を通して異なる花が目を楽しませてくれます。中でも人気があるのは木綿(キワタ)の花です。コガネノウゼン、ハスの花、タイワンモクゲンジ、シナレンギョウ、プルメリア、芙蓉、ローゼルなどもあり、どの季節も詩路の坂の上を花々が鮮やかな色で覆います。詩を敷き詰めた田んぼの小道が、周辺の花景色と相まって、美しい詩人の道を作り出しています。
多くの人がここで散歩やお茶を楽しみ、文学がもたらすさまざまな感情や野に咲く草花の香りを静かに満喫しています。ときどき、林明堃氏が台湾語で台湾の詩を詠み、台湾らしい趣を添えています。

顏水龍紀念公園

顔水龍は有名な台南の画家です。下営の紅毛厝集落の出身で、若い頃に日本人の沢田武雄に勧められ絵を学ぶため日本へ渡り、その後パリで造詣を深めました。台湾早期の油絵芸術の先駆けとなった人物です。1997年に病死した顔水龍の公共芸術や美術への貢献を讃え、顔水龍紀念公園が設立されました。園内には記念館、家廟があり、顔水龍の生涯とその作品が紹介されています。園内は美しく、静かで、閩南式の家廟建築は一見の価値があります。台湾早期の現代芸術の巨匠に興味がある人は、ぜひ立ち寄ってみてください。

林鳳営駅

台南旅行では、電車に乗り田舎町を各駅下車して回るのもおすすめです。林鳳営駅(林鳳營車站)は、一面に広がる青々とした水田の中に、白い木造の古い駅舎が見え、質朴な雰囲気が印象深い佇まいです。1933年に建てられたもので、駅の長い木製ベンチに座り、レトロな建物を眺めながら、列車の到着や出発を知らせるベルの音に耳を傾けていると、懐かしいあの時代にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。
駅を出ると、まるでここだけ時間が止まったような世界が広がっています。大きなガジュマルの木が道路の中央にそびえ立ち、駅のそばにある赤レンガ造りの古い建物には鮮やかな色合いの絵が描かれ、楽しい景観を作り出しています。田舎町の古い駅は、故郷を離れて暮らす人にとって郷愁の場所です。旅人にとっても思い出深い場所になるでしょう。

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