生態教育

1977年に台塩によって青鯤鯓砂洲と内海を埋め立てて作られた、台湾で最も新しい塩田です。これまでの伝統を打破し、海へ向かって放射状に広がる扇形の形状で、扇の骨となる部分は給水溝、排水溝、鹹水溝、道路となっており、それにより分割された区画が塩田となります。塩を集める結晶池は宿舎近くに位置し、作業もしやすくなっています。七股塩場の閉業により台湾塩業の天日製塩も終わりを迎えました。扇形の塩田は次第に荒廃していきましたが、近年の空撮人気により、扇形塩田の美しさが再び人々の目に触れることとなりました。

308高地は左鎮山の最高地点で、ここから月世界の壮麗な白亜土の山々の景色を一望することができ、月面のような壮大で荒涼とした景色を楽しむことができます。夏の夕立の後には、山々の間に幾重にも重なった霧から再び顔を出した太陽の光が差し、まるで二寮の日出のように、月世界の山々の頂を黄金色に染めていきます。かつてこの絶景を求めてきた日本のカメラマンは、納得のいく作品が撮れるまでこの地を離れようとせず、308高地の民宿に2ヵ月滞在していました。

樹谷生活科学館(樹谷生活科學館)は台南最大規模の自然史博物館で、骨格標本を主要展示物にした初めての博物館でもあります。展示物は、生物、考古、化学が3大軸になっており、恐竜の骨格標本とマンモスの化石標本は子どもたちに人気の二大スターです。高さのある二つの標本は、迫力満点で、子どもたちは館内に入ったとたん、息を呑んでいます。また、古生物の化石標本も数多く、オーディオガイドを借りて、標本の前に立つと、インタラクティブなガイドが始まり、探索心と想像力がかきたてられます。 樹谷園区には大規模な考古遺跡があることから、科学館には史前の人類化石などが多数展示されています。古代から現代までの移り変わりを知ることができ、教育的意義の大きいスポットです。 常設展のほか、定期的に異なるテーマで特別展も開催され、いつでも新しい探索が楽しめます。また、館内にある児童閲覧室「探索故事屋」では、科学教育講座や親子体験活動などが催されています。 屋外では樹谷農場に可愛い動物エリアがあり、子どもたちが動物と触れ合えるようになっています。一日プランの小旅行なら、付近の風之谷や樹之谷にも立ち寄ってみてください。屋内と屋外で楽しむ旅で、大人も子どもも有意義な時間が過ごせます。

台南の山間地にあたる牛稠埔には、蘭科植物園があります。ラン科植物学の父、吳明坤氏夫妻によって創立されました。もともとランの品種改良産業に従事していた夫妻は、数年の仕事を通してランの美しさに魅せられ、その魅力をもっと多くの人に伝え、残していくべきだと考え、台湾蘭科植物園を創立しました。園内にはランの保全エリア、温室、生態庭園があり、入園は無料です。また、園内にはレストランも併設されています。ランの花を愛でたり、写真を撮ったり、購入したりするついでに食事も楽しみたいという人は、ぜひ山の上にある「ランのユートピア」のような花園に足を延ばしてみてください。

尖山埤ダムを改築した尖山埤リゾートは、台湾糖業公司が経営を行っています。山々と湖に寄り添う園内は、美しい自然の風景が広がり、構内の至る所に緑が生い茂るほか、道沿いにはカラフルな壁画や、お子様の大好きな童心園親子パークもあります。園内に宿泊される場合は、江南会館、豪華なロッジ、有名な水上ヴィラなど各種宿泊施設が利用できるほか、設備の整ったキャンプ施設も宿泊におすすめです。
フォトジェニックスポットを一度に
尖山埤リゾート特有の美しい自然は、記念撮影の背景にぴったりです。園内に入るとすぐに、和の趣が色濃く漂う道が目に入り、両側には守り神のフクロウが印刷されたかわいいデザインの灯籠が整然と並んでいます。道の突き当たりには幸福祈願のための「祈福亭」があり、幸せの鐘を鳴らすことができます。そのそばに静かにたたずむ大きな赤い鳥居が、「幸福鳥居」です。鳥居に沿って下へ進むと、色鮮やかな赤い橋「映虹橋」が目に入ります。人目を引く赤い橋の上からは、湖畔の風景、紺碧の空、緑の池をのんびり眺められるほか、晴れた日には、静かな湖面に映る雲の光景を楽しむこともできます。ほかにも、逸興橋や、蜜蜂とカブトムシの生態パークなど、散歩や写真撮影にぴったりの数々のスポットが、探索に訪れる観光客の訪問を待っています。
湖を周遊する遊覧船で江南リゾートを探訪

柳営区の奇美医院前から太康、果毅方面へつながる義士路には、高くそびえるマンゴーの木が生い茂っています。緑のトンネルは4.5キロも続き、どの木も樹齢およそ50年以上。日本統治時代には、「軍路」と呼ばれた並木通りです。当時、日本軍は連合軍による空襲を恐れ、民家一軒につき5本のマンゴーの木を道路沿いに植えるよう指示したと言われており、全部で700本あまりの木が植えられています。後に、朝鮮戦争から帰還した反共の兵士たちを記念し、「義士路」と名付けられました。青々とした木々が木陰を作り、木漏れ日がキラキラと輝いています。朝、昼、夕、それぞれ異なる美しさを見せてくれます。 地元の人たちにとっては、こどもの頃、マンゴーを拾いながら帰ったことが、共通の思い出になっています。

芝生の上にそびえ立つのは、オランダから持ち込んだ赤い大きな風車です。前方には、大きなオランダ製の木靴も置かれています。これらはオランダ村の一番のトレードマークです。オランダ村に入ると、白い柵が芝生の中に続いていて、遠くにキラキラとした池が見えます。まさに、オランダを思わせる風景です。園内にはゴッホの吊り橋(梵谷吊橋)もあり、ゴッホの絵のような趣が感じられます。

近年、キャンプの人気が高まっており、美しい景観が楽しめるオランダ村のキャンプ場は、いつもキャンプ客でいっぱいです。キャンプ場がある林にテントの灯りが点々と灯り、バーベキューの香りが漂っています。

毎年開催される親水イベントもオランダ村の見どころの一つです。コーチの指導のもと、ウォーミングアップをし、船を漕ぐ姿勢に慣れたら、カヌーに乗って水の中へ漕ぎ出しましょう。

六甲区にある九品蓮花生態教育園区は、ハスやスイレンの栽培を専門とする林朕古氏が創立した生態教育園です。ここでは美しいハスやスイレンの花が500種あまり栽培されています。花の多様さは、世界的に見ても珍しく、世界最大のオオオニバス、世界最大の花を開くハス、世界最大のハスの実、世界最小の八重スイレン、世界最古の書物に記述のあるハス、そして林朕古氏が開発した世界でもっとも香りの良いスイレンなどがあります。園内では、多種多様なハスやスイレンのほか、それらの花を使ったグルメや農産品も楽しめます。世界のハスやスイレンを知る旅を終えれば、心が充電されていることに気付くでしょう。

関子嶺といえば熱い泥温泉が有名ですが、関子嶺に祀られている火王爺も地元の主な信仰として知られています。温泉の関係で、多くの名所は火に関連しています。中でも長い歴史を経ても色あせない有名なスポットが水火同源で、水火洞とも呼ばれます。火が水中から燃え上がる奇景は300年以上、多くの人々を魅了し続けています。
この奇景は1701年に白河大仙寺の参徹禅師が見つけ、当時は火の勢いが旺盛で火柱ができていたそうです。1964年に発生した白河大地震の後、火力は弱まりましたが、依然火が消えることはありません。
地方の伝説は非常に興味深いものです。関子嶺がある枕頭山はまたの名を麒麟山といい、水火同源は麒麟が吐き出した炎だという、想像力あふれる神話や伝説が水火同源をより神秘的にしています。現在は商店街から水火同源へ歩いていくと、彫刻家、楊英風による台南精神を象徴する大型彫刻作品が刻まれた壁を見ることができ、アートの息吹が感じられます。

関子嶺温泉区の上方に位置する嶺頂公園は、以前は1932年に日本人が建設したゴルフ場でした。何度かの変遷を経て、観光客に人気の公園になりました。嶺頂公園は、上品な美しさと静かな雰囲気がただよい、公園の木々や芝生はきれいに整えられています。深い緑と濃厚なモクセイの香りがただようモクセイ小道もあります。「關子嶺之戀」の楽譜のオブジェも、旅行者に大人気の撮影スポットです。関子嶺で温泉に浸かった後、夕風に吹かれて散歩をするなら、嶺頂公園がぴったりですよ。